国内MBAのメリット

2025年04月28日

国内MBAのメリット

MBAの取得を考えた場合、まず国内MBAと海外MBAに分ける事ができます。海外MBA(特に米国MBA留学)は人気がありましたが、近年では国内MBAの人気が高まり続けています。その理由は次の通りです。

1ー1.MBAの価値が高まり続けている。

 まず国内MBAは価値が年々高まり続けています。
 
 1990
年代後半から2000年代後半までは企業派遣及び私費でのMBA留学が増えました。しかし2008年のリーマン・ショック以降は状況が変わりつつあります。何故なら仕事を辞めて高額な費用を使い海外MBAを取得できたとしても、本当のトップスクール(HBS・ウォートン・スタンフォード等)のMBA以外はかつてのように卒業後に高額な給与が得られる保証はなくなってきているからです。また海外MBAの保有者が増え続けており、同じく一部の外資系企業以外はトップスクールではないMBAの価値を認識できていない現状があります。しかし一方で、国内MBAの価値は日本企業を筆頭に、日本に支社を持つ外資系企業も理解できているので、対国内企業や国内の外資系企業には一部のトップスクールを除くと国内MBAの方が価値が高いと言えます。
 
 そして国内のトップスクール、国立大学なら京都大学・一橋大学、私立大学なら早稲田大学・慶応義塾大学等を筆頭に、国内MBAのカリキュラムの精度は高まり続けてます。現代では1990年代のように直接海外に留学しないと最先端の知識や論文に触れる事ができない時代ではなく、インターネットを通してこれらにアクセスする事が可能です。そのため国内でも海外のテキストやケーススタディ、ジャーナルにある論文等にアクセスする事が可能であり、国内MBAのプログラムでも普通に行われています。また国際認証を受ける国内MBAも増え続けており、リーマン・ショック以前と異なり国内MBAは海外MBAに並び立つ程に進化し続けています。そして国内の経営大学院でMBAを取得すれば、日本企業では価値が理解しやすく、外資系企業等でも海外MBAと同等に扱われるケースも増え続けています。そのため国内MBAの人気は高まり続けています。

1ー2.費用が安い。

 次に国内MBAと海外MBAを比較した場合に挙げられるのが費用面でのメリットです。
 
 まず海外MBAは国内MBAと比較すると桁違いの費用が発生します。例えば、世界最高峰のビジネススクールの一校であるハーバード・ビジネス・スクールでは、独身者が一年間に必要となる費用は合計約$118,000と公表しています。ビジネススクールは2年間通う事になるので、この約2倍の費用が必要になります。1ドルを150円換算すれば約3,500万円($236,000×150円)程度の費用が必要になります。また通常この間に仕事を行うのは無理なので、収入がない状態でこの費用を支払う必要があります。HBSだけではなく米国のトップスクールは概ね同じ程度の費用が発生します。

 しかし国内MBAの場合は格段と費用が下がります。国内の国公立大学のMBA2年間で130160万円程度、私立では300400万円前後で収まる事が一般的です。また社会 人の場合は仕事を続けながら取得を目指す事もできるので、収入を断ち切ることなくMBAの取得を目指す事が可能になります。

 このように国内MBAは圧倒的に費用面のメリットがあります。

1ー3.仕事を続けながら取得できる。

 最後に国内MBAのメリットは「仕事を続けながら取得できる。」というものになります。

 もしかしたら人によってはこの点が最もメリットを感じる点かもしれません。基本的に国内MBAは仕事を続けながら取得する事が可能です。これは大学院にもよりますが、国内MBAは平日夕方以降や土日に開講しているスクールが幾つもあります。しかし平日昼を中心に開校しているスクールの場合は仕事を調整ながら通う事になります。ただそれでも勤務先からの許可を得て通学するケースや、有給や休日を調整して通学する事も仕事によっては可能なので、仕事を続けながら取得する事は可能であると言えます。