2025年05月06日
範囲の経済とは?
「範囲の経済」は規模の経済(規模の経済については「規模の経済とは?」をご覧下さい。)とは異なり一つの企業が複数の製品やサービスを作ることでコストが削減できることです。その理由としては次の通りです。
1-1.共有
同じ工場や設備・人材等を共有することでコストを削減する事が可能です。例えば特定の向上の空き時間を利用して別の製品を製造すると、変動費は発生しますが、固定費は増加しません。また同じ原材料を使って別の製品を製造すると、原材料の仕入れに規模の経済性が働き、また原材料の管理費等が削減できるので、同じく製造コストを削減する事が可能になります。
1-2.広告・流通
同じ広告媒体で別の商品を販売したり、同じ流通ルートを使用して別の商品を販売すると、その販売・流通コストは削減可能になります。何故なら追加の広告費は新規で新たな広告を打つ場合と比べると圧倒的に低くなり、同じ流通ルートを使えば取引コストを下げる事ができます。このように広告や流通にも範囲の経済は及びます。
1-3.ブランド
これは別記事でも解説させて頂きますが、ブランドを統一する事で範囲の経済効果が働きます。例えばロレックスが新しい時計を開発しても、ロレックスというブランドを新たに認知させるコストは不要(もしくは少額で済む)なので、同じブランドを使用する事により広告費等を削減する事が可能です。
範囲の経済:まとめ
2-1.企業は範囲の経済を利用しましょう。
企業は範囲の経済性を利用する事でコストを削減する事が可能です。これが上手く機能すれば企業にとって非常に有利なコストリーダーシップを実現する事が可能ですので、企業が新たに製品やサービスを開発する場合は範囲の経済を強く意識するようにしましょう。