官僚制とは何か? やさしく学ぶ組織の基本構造

2025年07月03日

官僚制組織

1-1.官僚制組織とは?

 官僚制組織とはマックスウェーバーが提唱した概念になります。官僚制組織の特徴は次の通りです。

1.上下関係

 官僚制組織では階層に明確な上下関係があります。よって指揮命令系統が決まっています。基本的に官僚制組織で下の立場にある組織が上の立場にある組織に指示や命令を行うことはありません。

2.役割・職務

 官僚制組織では役割や職務が決まっています。そのため特定の組織が事前に与えられた役割以外の職務を行うことはありません。与えられた立場で決めれられた仕事だけを行うのが官僚制組織になります。

3.ルール・規則

 官僚制組織ではルールや規則が明文化されています。そのため基本的に明文化されていないことを行うのは許されません。また明文化されたルール・規則に従い、ルールと規則を守りながら仕事を進めていく必要があります。状況に応じてルールや規則の解釈を柔軟に変更する必要はありません。

4.権限・責任

 官僚制組織では権限・責任が明確に決まっています。そのため自分の権限を越えて仕事を進めることは許されません。また責任の所在も明確なので、決められた仕事にだけ責任を負うことになります。

5.文書主義

 官僚制組織では意思決定や行動の結果を必ず文章でまとめて記録・保存する必要があります。これにより意思決定や行動の透明性を高めて過去の検証を行う事が可能になります。またこれで責任の所在も明確になります。この文章主義というのは官僚制組織の特徴になります。

官僚制組織:まとめ

 企業経営では官僚制組織を悪く捉える風潮があります。しかし官僚制組織には多くのメリットがあり、それ故に未だに多くの政府組織や役所、更には大企業が官僚制組織を導入しています。官僚制組織の特徴は上記の通りですが、メリット・デメリットは別記事で解説させて頂きます。