2025年05月19日
目次
面接官が重視する5つの評価ポイント
国内MBA入試(ビジネススクール)の面接試験で、面接官は以下の五つのポイントで受験生を評価しています。その五つの詳細は以下の通りになります。
1-1.入学志望の熱意
一点目はあなたの「入学志望の熱意」になります。面接官はあなたがそのビジネススクールに入学を志望する熱意を判断しています。何故なら熱意の高い受験生の方が入学後も頑張る傾向が高く、そのビジネススクールにも有益であると判断できるからです。面接というのはビジネススクールと受験生双方の感情を直接的に確認し合う唯一の機会になります。しかしその時に面接官があなたから意欲を感じないと、入学後も本気で授業を頑張る人なのかどうかが判断できません。仮に面接時に意欲の低かった受験生を合格させた場合、意欲の低さから入学後にそのビジネススクールに迷惑を掛けたり、場合によっては途中で退学する可能性すらあります。そのため面接官は入学する意欲の高い人に合格を出したいと考えています。そのため面接官は面接時にあなたの入学志望の熱意を確認するのです。
またビジネススクールは合格を出した人には入学して欲しいと考えています。しかしビジネススクールの受験では一校だけではなく複数の学校を受ける人も多くいます。そのため面接する受験生にとり、そのビジネススクールが本命なのか、それとも併願校の一つなのかも、面接時の会話の中からしっかり確認される事になります。筆者の知る限りでは、受験生が「合格したら入学しますか?」「他にどこの大学院を受験していますか?」と直接質問されたケースもあります。ビジネススクール(大学院)としては、合格を出すならば他のビジネススクールに進学される事をできる限り防ぎたいと考えているので、面接時にはあなたの入学志望の熱意が重視される事になります。入学志望の熱意の高い人が優先されるのは言うまでもありません。
1-2.大学院との相性
二点目は「大学院との相性」になります。
あなたに就職活動の経験があれば肌感覚で理解できると思いますが、就職活動の結果というのは必ずしも能力だけで決まるものではありません。何故なら人間には相性があり、その企業の人達とあなたの相性が合わない場合は入社しても活躍できないという事が往々にして起こるからです。そのため就職活動では、企業がミスマッチを防ぐために、あなたが能力的に採用水準に達していたとしても不採用とするケースがあります。実はこれはビジネススクールも同じです。
ビジネススクールの面接試験では、あなたが教授陣や他の学生達と上手く学業を進めていけるかどうか、相手の感性で判断される事になります。ビジネススクールは相性が極めて重要になります。何故なら多くの授業でグループワークがあるので、周囲の学生や教授陣と上手くやっていけないと、入学後に授業で苦しむ事になるからです。そのため面接官(教授陣)はあなたがそのビジネススクールに適しているか否かを面接を通して判断しています。仮にあなたとビジネススクールの相性が悪いと判断された場合は、就職活動時と同じように不合格になる事もあります。これについては仕方ない部分があるので、その場合はあなたに合う別のビジネススクールを検討するようにしましょう。
1-3.コミュニケーション能力
三点目は「コミュニケーション能力」になります。
特にコミュニケーション能力は出願書類・研究計画書では確認できない能力なので、面接を通してしっかり確認される事になります。何故ならビジネススクールでは授業内で発言する機会や、他の学生とグループワークをする事が多いので、コミュニケーション能力の低さは致命傷になるからです。しかし出願書類や研究計画書では受験生のコミュニケーション能力まで把握できないので、面接時の質問やそれに対するあなたの回答や答え方を通して、面接官はあなたのコミュニケーション能力を判断しています。コミュニケーション能力が著しく低い場合は不合格になる可能性が高いので、あなたが自分のコミュニケーション能力に自信がない場合はコミュニケーション能力を高める対策を行うようにしましょう。
1-4.出願書類や研究計画書との整合性
四点目は「出願書類・研究計画書との整合性」になります。
面接官は質問した後に、あなたが答えた内容と事前に提出された書類(研究計画書等)の内容が一致するかを確認しています。何故なら研究計画書の内容はどこまで真実なのかが不明なので、その真偽を面接を通して確認したいからです。研究計画書というのは事前に作成してから提出するものですが、これは時間を掛けてゆっくり作ることが出来ます。またその気になれば他人と共同で作成することすら可能です。そのため面接官は研究計画書の内容に噓偽りや誇張がないかを確認する必要があるのです。仮に研究計画書に記入された経歴な内容に噓偽りがあった場合、場合によっては合格の取り消しを行う必要があるので、面接官もしっかりと真偽を確認する必要があります。そのため面接官はしっかりと面接を通して研究計画書に虚偽がないか見抜こうとします。
基本的には事実をしっかりと出願書類・研究計画書にまとめて提出し、その内容をしっかりと答えればこれについては特に問題ありません。ただし面接時に答えた内容とあなたが答えた内容が一致していない場合は大きなマイナス点となります。虚偽の内容があれば不合格になるのは当然ですが、入学後に入学取消処分を受ける可能性すらあります。そのため出願書類・研究計画書には絶対に噓偽りない真実を書くようにして下さい。
1-5.その他の能力・人間性
五点目は「その他の能力・人間性」になります。出願書類・研究計画書に書けなかった能力や、あなたの人間性を面接官はしっかり判断しています。何故ならコミュニケーション能力と同じく人間性やその他の能力は出願書類・研究計画書では把握できないからです。これは定性的な判断になりますが、面接官も人の能力を測るプロなので、あなたがどのような人間なのかを言葉の端々から感じ取って独自に判断しています。そしてあなたの本来の人間性がどのようなものか、どのような個性を持っている人物なのか、その他出願書類・研究計画書にはない能力があるのかをしっかりと確認しています。どんなに出願書類や研究計画書、小論文試験の結果が素晴らしいものであっても、あなたがこの点で面接官から良い評価を得られないと合格は難しくなります。しかしこれは小手先の対策では変えようがないので、普段から善行を重ねるようにして下さい。
重要な注意点
国内MBA(ビジネススクール)入試の面接試験では、面接官は上記を踏まえて追加で下記の点も評価に加えています。これは極めて重要な点になりますので、あなたがどこのビジネススクールを受験するにしても、しっかりと意識して面接試験に臨む必要があります。その内容は次の通りになります。
2-1.態度・姿勢
実はあなたが面接試験で最も注意すべき点は面接時の「態度・姿勢」になります。何故ならビジネススクールの面接試験では横柄な態度を取る人が一定数存在するからです。新卒で受験できる一部のビジネススクールを除き、一般的にビジネススクールの受験生は社会人経験を有しています。そのためもしあなたが社会人経験を有していれば面接試験を受けた経験は豊富にあると思いますし、場合によっては採用担当として他人を面接した経験を有しているかもしれません。またあなたが社内で役職が高く、周囲から頭を下げられる事が多い立場であれば、あまり態度や姿勢に気を付ける事はないかもしれません。しかしあなたがこのような経験を有していたり、高い地位にいる場合、無意識・無自覚のまま面接官と同じ立場か面接官より上の立場から受け答えしてしまう可能性があります。しかしこのような態度は面接官からみれば横柄な態度・姿勢以外の何物でもないので、大きなマイナス評価となります。あなたが高い立場にいればいる程、面接官に対する態度や姿勢に最大限注意して謙虚に試験に臨むようにしましょう。
面接官が重視する5つの評価ポイント:まとめ
以上が面接官が面接時に評価するポイントになります。上記の内容は非常に重要な内容になりますので、しっかりと意識して面接試験に臨むようにして下さい。