2023年10月06日
大学受験の英語入試ではリスニングの問題が出題される事があります。共通テストでもリスニングがありますね。ではリスニング対策はどのように行うべきでしょうか。今回はリスニング対策についてお話させて頂きます。
リスニングでは知らない単語・文法は絶対に理解できません。
まずリスニング対策を行う前に強く意識して欲しいのは「リスニングでは知らない単語・文法は絶対に理解する事はできない。」という事です。この点を外して勉強方法を誤ると悲惨な結果に終わります。何故ならこの点を外してリスニング対策を行うと英語を聴き取る力は一切伸びないからです。まずこの点をしっかり押さえましょう。ではこんな話から始めた理由をしっかり説明します。
英語のリスニングに関して言えば、多くの勉強法が巷に溢れています。本屋に行ってリスニングに関する本を探して下さい。実に多く種類のリスニング対策本があり何から始めていいか分からなくなると思います。それぐらいリスニングの勉強法というのは数多く存在しているのです。リスニング力の向上を求めているのは高校生だけではなく大学生や社会人も含まれますので、それこそTOEICやTOEFL、更には英会話の対策も兼ねているような勉強法が出回っています。しかし実はプロの目から見ると、リスニングの教材というのは大きく二つに分ける事ができます。その二つとは「ノウハウ系」と「聞き流す系」の二つです。
正しいリスニング対策を行いましょう。
一つ目の「ノウハウ系」の教材は簡単に想像できると思います。長文にCD（もしはダウンロード先）が添付されていて、その内容を聞いてリスニング力を上げようとする本です。もちろんネイティブ達の会話を聴いたり、短いリスニング問題を解くものもあります。これらの教材の特徴は、程度の差はあれど「リスニング力の向上」を目的としたものであり、真っ当な教材であると言えます。自分にどの教材が合うかという視点から見ると種類が多すぎるので少し難しいのですが、本質的な勉強法としてはどれも同じものになります。
二つ目は「聞き流す系」の教材です。10年ほど前、TVCMで〇〇（名称は伏せます。）というリスニングの商品が大々的に販売されていました。これも「聞き流す系」でしたが、もう販売を停止したそうです。実はこの手の教材は昔からあります。私が高校生だった頃にも〇〇（名称は伏せます。）という「聞き流す系」の教材が大流行し、一時期は本屋のベストセラー棚に堂々と飾られていました。それを真剣に信じて取り組んだ人も知ってますが、その中で英語力が伸びた人を見た事がありません。何故なら理解できない言語（英語でなくても）をただ聴いていても何も定着しないからです。効果といえば英語に少し親近感を感じるようになる事ぐらいでしょう。
この「聞き流す系」の教材（耳で聞き流すだけである日突然英語が理解できるようになる、そして話せるようになる。）は昔から後を絶ちません。20年前もとある教材が大流行しましたし10年程前も同じような教材がTVCMで大々的に宣伝されていました。しかし両方消えてしまいました。ただ将来的にまた似たような教材が登場するのでは？と私は思っています。では何故このような有害な英語の勉強法がいつの時代でも流行するのでしょうか。それは「好きなだけ食べて運動しなくても痩せるダイエット法」や「楽して儲かるノウハウ集」がいつの時代も消えないのと同じです。
「聞き流す系」教材の特徴は「取り組むのが楽である」というのが最大の特徴です。楽して成果を出したい人にはウケるのです。だから簡単に始められますが、それはどれだけ食べても運動しなくてもこれを飲んだら痩せるというサプリメントや、これをやれば簡単に絶対儲かる的なノウハウ本と本質的には同じだと私は考えています。その本質とは「楽してもできる」という事です。リスニング力は絶対にそんな方法では伸びませんし、そのような教材は無価値なので、絶対に騙されないようにして下さい。
ネイティブの話を聞いているだけでリスニング力が向上することは絶対にありません。
英語のリスニング力は聞き流しているだけで理解できるようになり向上するという事は絶対にありません。単語・構文を暗記し、それが聞き取れるようになってようやく理解できるようになります。この重要な点をしっかり押さえてリスニング対策に臨みましょう。
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