2023年11月16日
不定詞の名詞的用法をより深く解説します。
不定詞の名詞的用法をより深く解説します。不定詞の三つの用法については「不定詞の三つの用法について解説します。」の記事で解説しましたが、「名詞的」「形容詞的」「副詞的」用法のそれぞれにもう少しだけ別の意味があります。今回は「名詞的用法」の別の意味について解説します。これらは「形式主語」「形式目的語」「notを使う用法」「疑問詞を使う用法」になります。
1.「形式主語」
形式主語とは形式的に「it」を置いて文を見やすくする用法です。具体的には以下の通りです。
(例)To play tennis in the park near your house is fun. (あなたの家の近くにある公園でテニスをすることは楽しいです。)
上記の文でも全く問題はありません。ただしどこからどこまでが不定詞なのか読み取りにくく、英文としては決して綺麗な表現ではありません。そのため全く意味のない「it」を形式主語(形式的な主語として使う)として置き以下のように書き換えます。
(形式主語を入れた例)It is fun to play tennis in the park near your house.
上記の「it」には意味がありません。間違っても「これは」と訳さないで下さい。そして不定詞(名詞的)の部分をfunの後ろに置きます。意味は最初の文と同じです。このケースでは「to以降」の部分を「真主語」とも呼びます。
2.「形式目的語」
形式目的語は第四文型(SVOO)の最初のOの部分を「it」にする用法です。Oの部分に不定詞が入っていると非常に読みにくいので、形式主語のように意味のない「it」を置いて不定詞の部分は後ろに置きます。これを形式目的語と言います。例を挙げます。
(例)I found to play tennis in the park near your house fun. (あなたの家の近くにある公園でテニスをすることは楽しいとわかった。)
上記の文ではSVOOの最初のOの部分に「to play tennis in the park near your house」が入っています。しかしこれだとどこからどこまでが最初のOでどこが次のOか非常に読みにくい文になっています。そのためここに意味のない「it」(形式目的語)を置いて、「to以降」の真の目的語は後ろに置きます。以下の通りになりますが、意味は変わりません。
(形式目的語を入れた例)I find it fun to play tennis in the park near your house.
形式主語と同じく上記の「it」(形式目的語)には意味がありません。
3.「notを使う用法」「疑問詞を使う用法」
notを使う用法・疑問詞を使う用法はそれぞれ以下のような文です。
(notを使う用法)Tom told me not to go there. (トムは私にそこに行かないように話した。)
(疑問詞を使う用法)They taught me how to fix it. (彼らは私にどのようにこれを修理するか教えてくれた。)
上記の通り不定詞の前に「not」を置いて「~しないよう」と不定詞の否定的な意味を表すことができます。また疑問詞+toを置いて「何をすべきか、どこに行くべきか。」というような表現を表すこともできます。これらの表現もしっかり覚えておきましょう。
以上が不定詞の名詞的用法の例外になります。例外ですが、読解問題ではよく含まれている表現でもありますので、しっかり意識して覚えるようにしましょう。
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